come back the outsider
しかし、敵と同宿するというのはいかがなものか。
高坂と並んで終電に乗り、自宅マンションに程近いコンビニでペットボトルを選びながら、千秋は頭を掻いた。
本来なら、怨将退治がこの生の目的で、高坂も退治すべき怨将に違いはない。
だが、この400年、何度転生しても顔をつき合わすハメになる高坂は、いつ会っても飄々とし、この世に恨みがある様子ではない。
確かに言葉どおり、人心をいたずらに霍乱することはしないから、過去に夜叉衆と手を組んだこともある。
しかし、目的のためには手段を選ばない大胆さと、まずその意図の読めなさに、夜叉衆のなかでも真面目な直江や晴家は高坂を仇敵とみなして毛嫌いしている。
景虎は敵になれば戦うが、個人的にはそれほど意識していないようだし、色部も自分も基本は同じようなスタンスだ。
要するにまじめな人間を刺激する何かがあるんだろうな、と思いながら、千秋は冷蔵庫のドアをパタンと閉め、振り向きながら棚ごしに高坂を探した。
が、一緒に入店したはずの高坂の姿はすでに自動ドアの外、店の明かりが漏れる駐車場にある。
千秋は溜息をつきながら、ビールを半ダースとゴードンの瓶も掴んで籠に放り込む。
酒でも飲まねばやってられない夜になるに違いない。
始発にはたたき出そう、そう心に決めながら、千秋はレジに足を向けた。